第5回「島うた」募集要綱〜隠岐「島うた」キャンペーン〜 第5回「隠岐全国俳句大賞」作品募集 〜「平成の歌会」姉妹大会〜 【テーマ 】「隠岐の島」・その他島に関するもの・自由詠 【応募部門】一般・こどもの部(小中学生) 【応募内容】2句1組。1人何組でも可。但し未発表作品(新聞・雑誌・結社誌・句会を含む)に限る。 【応募方法】1組につき1,000円の投句料が必要です。(ただし、子ども部門は無料) @定額小為替A専用の応募用紙または、200字詰原稿用紙に作品を必ず楷書でふりがなも記入。その他必要事項として住所名前(筆名のある方は筆名)性別・電話番号・年齢・応募部門を必ずご記入の上、ご応募下さい。 ※盗作・類似作品・二重投稿・必要事項記入漏れ・判読出来ない作品は、対象外とします。 ※なお審査終了後、応募者全員に作品集を送付させていただきます。 【送り先 】〒684―0404 島根県隠岐郡海士町菱浦 海士町観光協会隠岐「島うた」事務局 【募集締切】平成15年10月31日(当日消印有効) 【発表予定】入賞者には平成16年1月下旬頃文書にて直接ご連絡いたします。また産経新聞紙上にて1月下旬発表予定 【 賞 】一般の部・大賞1名(賞状・隠岐旅行2泊3日ご招待)・入選数名・他特別賞など。こどもの部・最優秀賞1名・他特別賞など。 【選 者】松澤昭・山崎聰・伊丹三樹彦・宇多喜代子・石寒太・辻田克己・大石悦子・高井去私・村上助九郎 【主 催】隠岐「島うた」実行委員会 【後 援】現代俳句協会・俳人協会・JR西日本ジパング倶楽部・全日空スカイホリデー梶E隠岐汽船梶E海士町・知夫村・西ノ島町 【特別協力】産経新聞社 【お問合せ】海士町観光協会 電話08514-2-0101 ※投稿後の作品の返却・変更・審査に関するお問合せには応じられません。投句料・作品の返却は原則として、いたしません。 〜隠岐「島うた」キャンペーン〜 第5回「隠岐全国短歌大賞」作品募集 〜「平成の歌会」姉妹大会〜 【テーマ 】「隠岐の島」・その他島に関するもの・自由詠 【応募部門】一般・こどもの部(小中学生) 【応募内容】2首1組。1人何組でも可。但し未発表作品(新聞・雑誌・結社誌・歌会を含む)に限る。 【応募方法】1組につき1,000円の投函料が必要です。(ただし、子ども部門は無料) @定額小為替A専用の応募用紙または、200字詰原稿用紙に作品を必ず楷書でふりがなも記入。その他必要事項として住所名前(筆名のある方は筆名)性別・電話番号・年齢・応募部門を必ずご記入の上、ご応募下さい。 ※盗作・類似作品・二重投稿・必要事項記入漏れ・判読出来ない作品は、対象外とします。 ※なお審査終了後、応募者全員に作品集を送付させていただきます。 【送り先 】〒684―0404 島根県隠岐郡海士町菱浦 海士町観光協会隠岐「島うた」事務局 【募集締切】平成15年10月31日(当日消印有効) 【発表予定】入賞者には平成16年1月下旬頃文書にて直接ご連絡いたします。また産経新聞紙上にて1月下旬発表予定 【 賞 】一般の部・大賞1名(賞状・隠岐旅行2泊3日ご招待)・入選数名・他特別賞など。こどもの部・最優秀賞1名・他特別賞など。 【選 者】来嶋靖生・中野照子 【主 催】隠岐「島うた」実行委員会 【後 援】現代歌人協会・JR西日本ジパング倶楽部・全日空スカイホリデー梶E隠岐汽船梶E海士町・知夫村・西ノ島町 【特別協力】産経新聞社 【お問合せ】海士町観光協会 電話08514―2―0101 ※投稿後の作品の返却・変更・審査に関するお問合わせには応じられません。投函料・作品の返却は原則として、いたしません。 吟行ツアーのご紹介〜選者の先生方と行く隠岐吟行ツアー〜 日程(2泊3日コース)・〔俳句〕伊丹三樹彦先生ツアー 4月8日(火)〜4月10日(木) ・〔短歌〕来嶋靖生先生ツアー 4月8日(火)〜4月10日(木) ・〔俳句〕山崎 聰先生ツアー 9月2日(火)〜9月4日(木) ・〔短歌〕中野照子先生ツアー 10月1日(水)〜10月3日(金) ・〔俳句〕宇多喜代子先生ツアー 10月中旬 (1日目) 東京または大阪発〜米子〜境港〜(高速船レインボー)〜西ノ島 黒木御所・国賀海岸を吟行〜海士泊 (2日目)海士 (午前中)村上家・民族資料館・後鳥羽上皇御火葬塚・隠岐神社を吟行 (午後)句会または歌会 〜〜海士泊 (3日目)海士〜知夫:赤壁・赤ハゲ山を吟行 知夫〜(フェリー)〜境港〜米子〜大阪または東京着 料金※概算5万〜6万台(大阪・東京からの出発) 境港から参加も可。(料金については下記までお問い合わせ下さい。) 詳しい内容・お問い合わせ先 〒684-0404 島根県隠岐郡海士町菱浦 海士町観光協会「島うた」事務局 電話08514-2-0101 FAX08514-2-0102 |
『俳句の部』 |
大賞 | 風上も風下も海隠岐薊 | 千葉県 | 林智恵子 |
知夫村長賞 | 帝脱け給ひし海に泳ぐかな | 大阪府 | 広岡育子 |
西ノ島町長賞 | 波音に囲まれてゐる子馬かな | 埼玉県 | 小暮よし |
入選 | 春の風どこから見てもお人よし | 神奈川県 | 山口文一 |
豆柿の濡れて黝ずむ火葬塚 | 京都府 | 福井貞子 | |
御所跡や遠流の島のほととぎす | 東京都 | 小田中寛 | |
端居して流人贔屓の物語 | 大阪府 | 広岡育子 | |
闘いの牛の目ぎらり夏旺ん | 愛知県 | 平松 桂 | |
石叩たたきどころを決めかねし | 兵庫県 | 江見甦虹 | |
赤壁の鼻梁に挑む皐月波 | 東京都 | 阿部朝子 | |
たてがみは栗毛の翼青嵐 | 北海道 | 藤林正則 | |
ござんせと隠岐の訛の涼しかり | 愛知県 | 坪根峰子 | |
神官の衣を濡らす海開き | 東京都 | 清水志郎 | |
佳作 | 殉教の島あをあをと卯波立つ | 東京都 | 中村義夫 |
稲の花いまに二つの行在所 | 大阪府 | 広岡育子 | |
風涼しござらっしゃいと隠岐言葉 | 香川県 | 明比澄子 | |
欲しいだけ銀河あげます隠岐の夜 | 大阪府 | 宇井久 | |
運だめし知夫の栄螺のつかみ取り | 香川県 | 香川信彦 | |
摩天崖かぶさる闇に烏賊を釣る | 広島県 | 住田祐嗣 | |
息荒く勝ち牛の背に光る汗 | 鳥取県 | 高橋陽之助 | |
島の子と流木焚き春浅し | 神奈川県 | 佐藤功 | |
飛魚に追ひつ追はれつ隠岐の旅 | 福岡県 | 松本隆吉 | |
白息をつなぎマラソン帰校せり | 千葉県 | 湯橋喜美 |
『短歌の部』 |
大賞 | 後鳥羽期の貴族の遊び思い出づ 蹴あげられたるごとき満月 |
神奈川県 | 古味信夫 |
海士町長賞 | ぐいぐいと自転車を漕ぐ少年に島中の風従きゆく岬 | 静岡県 | 槇 悠子 |
「平成の歌会」姉妹賞 | 遠つ世の隠岐の哀史を語らふか 檜扇貝は夕映えに冴ゆ |
埼玉県 | 山形房枝 |
(株)隠岐汽船社長賞 | 島二っつなぎてかかる夕虹を くぐりて祖父の船帰りくる |
高知県 | 小谷貞広 |
入選 | 上皇の御あと慕ひて隠岐に果つ白拍子 亀岡のいとほしき一生 |
埼玉県 | 井上光三郎 |
居残りの学習中にも島の子の魂は 海に出ていて留守だ |
島根県 | 関本大喜 | |
氏同じ姓ある家の多くして 烏賊の身白き集落を過ぐ |
神奈川県 | 泉 忠明 | |
海渡る蜘蛛ゐると知り生くること 楽しくなりぬパソコンを買ふ |
山形県 | 横尾貞吉 | |
後鳥羽院偲ぶ床几に陵守筆先涼し隠岐の白波 | 兵庫県 | 桂 鴻志 | |
箱眼鏡下ろすや岩間に大すずき 銀の魚体は鉾先にあり |
島根県 | 岩谷清子 | |
草原に身体まるごと寝ころべば 怒とうの海へ牛が啼いている |
福島県 | 佐藤 博 | |
寒鰤を砲弾の如く担ぎ来ぬ 隠岐の船友日焼の凛々し |
島根県 | 渡辺義英 | |
ニシン漁を閉ぢ込めたるやうのっぺりと 深き銀色の夜明始まる |
北海道 | 吉野良子 | |
佳作 | 天蚕糸引くイカ釣り舟に宵深み 島にかぶさる満点の星 |
奈良県 | 木村和彦 |
予科練の少年われが守りゐし 隠岐の島なりいつの日訪はむ |
宮城県 | 斉藤俊輝 | |
赤壁をかすめて飛べる海鳥は 夕陽を浴びて火の鳥となる |
島根県 | 藤井幹雄 | |
船工の最後に造りし釣舟を 子に漕がせつつキンニャモニャ唄ふ |
徳島県 | 阿部勵子 | |
少年が風呂上りの髪拭きながら 祖父吾のビール横取りて飲む |
山形県 | 石井準一 | |
さゐさゐと潮騒ひびく島の径石の仏は耳かしげ佇つ | 岡山県 | 栗坂満壽子 | |
摩天崖の高きに立てば隠岐の島 抱ける海の果てしなき藍 |
東京都 | 西 市郎 |
『俳句の部』 |
大賞 | どの道を行っても隠岐や月のなか | 千葉県 | 菊地京子 |
知夫村長賞 | 漁火の見ゆる牧より閉ざしけり | 大阪府 | 小畑晴子 |
西ノ島町長賞 | 隠岐で買ひ隠岐で馴染みし夏帽子 | 鳥取県 | 浜田枯村 |
入選 | 白靴の小走り隠岐の島教師 | 静岡県 | 坂上孝 |
夏かもめ佳き名の船につどひけり | 福島県 | 遠藤正子 | |
この島は何歩歩けば秋の暮 | 千葉県 | 中村由郎 | |
灯台光島の芒を薙ぎ回る | 茨城県 | 梅原昭男 | |
キンニャモニャ祭りの老はどかと座し | 岡山県 | 安藤加代 | |
荒れはじむ波涛巡りて黄砂降る | 東京都 | 大野哲太郎 | |
烏賊干機廻る運河を通りけり | 島根県 | 池田ツルヨ | |
桜咲く島にひつつの美容院 | 徳島県 | 岡崎すみお | |
冬ぬくし運がいいとか悪いとか | 茨城県 | 工藤ひろえ | |
島に生く老の日焼けを尊敬す | 山口県 | 武田涓滴 | |
佳作 | 島かげのどの灯にもどる牛追い女 | 埼玉県 | 保泉一治 |
攻瑰に帽子おさへてかがみけり | 兵庫県 | 細田妥子 | |
断崖へ花野なす牧牛落つな | 大阪府 | 丘はるか | |
隠岐訛り岸に届きて帰省せり | 鳥取県 | 吉村尚久 | |
摩天崖馬を肥やして天に立つ | 岡山県 | 白神量子 | |
牛の糞ぬらりと踏める青岬 | 京都府 | 川端久子 | |
隠岐の空子の名連らなるいぐり凧 | 島根県 | 岡田初枝 | |
夏の海カンバンに青塗り難し | 大阪府 | 増田信雄 | |
島の牛大きな夏を反芻す | 大分県 | 紀田兼昭 | |
島前島後並べて海底冷まじき | 東京都 | 西尾美智子 |
『短歌の部』 |
大賞 | 通天橋わたりか行かむさはさはと吾れも流人の一人にあれば | 東京都 | 伊澤昇二 |
海士町長賞 | 日は落ちてローソク島に灯をかざすその一瞬、君が燃えて輝く | 大阪府 | 本吉峰一 |
「平成の歌会」姉妹賞 | 高速船のしぶきの虹に飛魚のつぎつぎ生れて銀にきらめく | 大阪府 | 青野喜久子 |
(株)隠岐汽船社長賞 | 海荒れて欠航告げるアナウンス今宵も島の地酒に酔うか | 岡山県 | 延原令岱 |
入選 | 幾重にも層なす殻につつまれて岩がきふくふく湾に育てり | 島根県 | 船谷清子 |
行商の老婆に買ひて二十年隠岐のしゃくなげ花毬に咲く | 岡山県 | 河田朝子 | |
落日の余韻の残る那久岬いか釣り舟の灯の見え初むる | 大阪府 | 南与三 | |
日御碕に影おきてゐし夏雲の海渡りゆく隠岐にむかひて | 福岡県 | 井口容子 | |
放牧の牛の匂ひする草斜面登れば隠岐の海直下なり | 千葉県 | 斎藤哲子 | |
三月の針魚のスープうまかりき隠岐の夕陽に身の冷えゆきて | 千葉県 | 影山美智子 | |
荒馬は男ら引摺り境内へ隠岐の神事は高ぶりてゆく | 島根県 | 藤井幹雄 | |
鋭き眼突き合う巨体の鈍い音隠岐の闘牛怒涛のごとし | 鳥取県 | 木下勲 | |
この海の味覚を殻にとじ込めて栄螺は汐をふきあげてをり | 島根県 | 安藤功 | |
佳作 | 稲妻に照らし出されて隠岐の島の国賀の奇石総立ちとなる | 熊本県 | 金栗翔一 |
知夫里島の渡しの海凪ぎてその影あまた先を競える | 東京都 | 坪倉明男 | |
海原を越え来て着きし港より国賀荘まで合歓咲きつづく | 島根県 | 米田千賀子 | |
甚平も齢も洗い晒しかな遂に名もなく島に住み古る | 徳島県 | 寺口春夫 | |
波頭砕ける一瞬舞い上がり日暮れの沖へかもめ飛び去る | 北海道 | 安部吉蔵 | |
観光の客と見たるか放牧の牛は除に道ゆづりぬ | 島根県 | 芝尾悦子 | |
湧くごとく海鳥群るる隠岐の島の入江に深く夕日傾く | 島根県 | 酒井悦子 |
『俳句の部』 |
大賞 | 波音にときどき消され盆囃子 | 徳島県 | 中村利子 |
知夫村長賞 | 卯浪きて島を上げたり下したり | 福島県 | 山崎観音子 |
西ノ島町長賞 | 今日もまた銀河ぶつかる隠岐島 | 鳥取県 | 中江三青 |
入選 | 精霊船より島の子の泳ぎ出す | 島根県 | 須藤靖子 |
花カンナ女にぎはふ島の湯屋 | 広島県 | 石井三和子 | |
冬ざれの赤壁として屹立す | 京都府 | 浅利雅子 | |
茱萸の種子摩天崖より飛ばしけり | 島根県 | 鎌田綾子 | |
頬被「ござる」と蚤の隠岐ことば | 島根県 | 森田みちほ | |
蹴鞠場に鳥の足跡深雪晴 | 島根県 | 原みさ子 | |
烏賊漁師後鳥羽んさんに一礼す | 島根県 | 池田鶴代 | |
秋風に遠流のこころかさねけり | 埼玉県 | 有永吉伸 | |
すすき道つき牛追ひて帰り来る | 島根県 | 宮廻功 | |
飛魚の飛び上りたる隠岐の雲 | 島根県 | 山岸カヨ子 | |
佳作 | 父の声まねて牛呼ぶ冬岬 | 島根県 | 鎌田綾子 |
御所跡にまた注連を張り島に老ゆ | 東京都 | 上野石舟 | |
赤壁の隠岐郁子の実の甘きこと | 新潟県 | 風間綾子 | |
花むしろ母のみにある隠岐訛り | 埼玉県 | 一風子 | |
突き牛のいたはられゐる薄暑かな | 大阪府 | 宮崎ひさし | |
まんまるやいきいき隠岐の初日かな | 千葉県 | 牧敏雄 | |
寒怒濤どーんと隠岐は受けている | 島根県 | 川上茂 | |
形代のごとく水面に隠岐の島 | 東京都 | 田中隆 | |
隠岐島前土ひびきして寒の過ぐ | 埼玉県 | 當摩八千代 | |
潮ひきし砂嘴にうごかぬ根釣人 | 鳥取県 | 浜田枯村 |
『短歌の部』 |
大賞 | 牛突きにわが牛勝てり首を上げ怒濤の海に声太く啼く | 秋田県 | 神尾昌 |
海士町長賞 | 国引きの引き残されて隠岐の島豊かな海にアゴは群れとぶ | 東京都 | 津田典男 |
(株)隠岐汽船社長賞 | (しげさ節)唄いてめぐる隠岐の里陽ざしあつめて菜の花ざかり | 広島県 | 赤瀬勝昭 |
入選 | 年ごとに漁減る隠岐の島に生き水晶青に鰯干すなり | 東京都 | 石原翠 |
まんじゅしゃげ噴くごと咲けり後鳥羽院御火葬塚を囲める土は | 富山県 | 高田鉄雄 | |
暖流の風舞い上がる摩天崖海鳥蝶のごとく漂う | 神奈川県 | 北村純一 | |
島の子は島の暮らしに興味持ち奄美と隠岐を互みに語る | 島根県 | 門脇泰子 | |
生を受け育み呉し此の島を流人の郷と言ふを淋しむ | 島根県 | 香谷義行 | |
王朝の女人のよそほい偲ばれるひおうぎ貝のこのあでやかさ | 島根県 | 内田雪枝 | |
左義長のほむら燃え立て隠岐迄も波の華咲く美し島じま | 愛知県 | 大野晶子 | |
隠岐島は青海の中美しく白島海岸チギリ絵にする | 島根県 | 岸勝恵 | |
雪島に月のあかりが皎皎と照らしてはねる合わせし掌まで | 大阪府 | 田中勇次 | |
船に乗る隠岐の茶髪の若者は腰のベルトにお守りつけて | 愛知県 | 鳥居文彦 | |
佳作 | もえ出づる若芽ふみしめ立つ馬のたてがみなびく強い風あり | 東京都 | 坂下洋子 |
いにしへの流されびとは一の日を蹴鞠せしとぞ隠岐の人言ふ | 愛知県 | 林英子 | |
海を越えハングル文字の漂流物隠岐の海岸あまた打ち寄す | 神奈川県 | 由布みづき | |
承久の史跡神さび吹く風に心してよと陵の声 | 東京都 | 袖丘のぶ子 | |
召され征き屍とならず帰り来て母の遺影と海士に宿とる | 島根県 | 新田素水 | |
海士にすむ少女に初潮のありしときき淡き花柄のスカーフ選びぬ | 島根県 | 福田志津 | |
船板の上に汐吐く冬烏賊の胴すき透り内蔵動く見ゆ | 島根県 | 横棚カネ子 | |
縄文人の勇気たたへむ隠岐島の黒曜石が越に出土せり | 新潟県 | 渡辺佐子 | |
雪に濡れ飛沫に濡れて故里の島の岬に咲ける水仙 | 島根県 | 安部歌子 | |
牛角の打ち合う音の響きけり島人の血も雄叫びあげて | 千葉県 | 石毛牛歩 |
『俳句の部』 |
大賞 | 島をつり上げんばかりのいかのぼり | 愛知県 | 山崎竹堂 |
海士町長賞 | 島牛の尻押して牧閉じにけり | 東京都 | 上野石舟 |
西ノ島町長賞 | 炎天や頬の高さを船がゆく | 広島県 | 高尾青樹 |
知夫村長賞 | 初蝶が横切る隠岐の牛の顔 | 鳥取県 | 中江三青 |
入選 | 大山の一滴一滴隠岐に湧く | 新潟県 | 風間綾子 |
飛魚飛んで地球は円し隠岐の旅 | 島根県 | 山本信子 | |
あいの風沖見て育つ隠岐の牛 | 長野県 | 小口理市 | |
秋の蝶郵便船に乗りて来し | 大阪府 | 小関当補 | |
上皇の菊の着せ綿お風入れ | 奈良県 | 森井美知代 | |
流れ星みな海へ落ち隠岐の島 | 富山県 | 小島丁二 | |
満月や隠岐全島を照らしけり | 埼玉県 | 加藤青女 | |
後鳥羽陵なれば木の実の打つ勿れ | 大阪府 | 小畑春子 | |
行在所木の実幾度か海に落つ | 静岡県 | 増田 清 | |
秋日濃し遠流の島に牛群がる | 神奈川県 | 松本道宏 | |
佳作 | 船引運河上り下りの夏つばめ | 島根県 | 福村ミサ子 |
車座に御所てふ地酒初出漁 | 島根県 | 渡辺かね子 | |
島歌は島を離れず海桐の実 | 山梨県 | 吹野 保 | |
虎落笛船のふれ合ふ隠岐美し | 岐阜県 | 下部節子 | |
国曳の曳き残したる島吹雪く | 愛知県 | 山崎竹堂 |
『短歌の部』 |
大賞 | 焼き魚にはまひるがほの葉が添へり隠岐菱浦の宿のお菜は | 富山県 | 高田玲子 |
JR西日本米子支社長賞 | 火葬塚にかしこみ佇てば若草の匂ひ運び来隠岐の島風 | 千葉県 | 細野房子 |
(株)隠岐汽船社長賞 | 夕映えに朱の天鵞絨となる海を連絡船はゆみなりゆく | 愛知県 | 早川照子 |
入選 | 朝焼けにエンジンの音落としつつ島の入り江に船戻りくる | 島根県 | 宮本広子 |
若き日に君と出会いし隠岐の島あの日の顔がアルバムに笑む | 島根県 | 弓削幸子 | |
海士町の入江静けし水澄みて萌ゆる昆布の石の間に見ゆ | 長野県 | 北原邦雄 | |
砂浜をしづかに濡らし上げ潮の隠岐の十月凧てさびしき | 東京都 | 緒方輝男 | |
へごの葉を傾りに見つつ歩みゆく島の山蕗を沢蟹よぎる | 石川県 | 中山基子 | |
崖縁に友と写さる夕茜光背のごと光につつまる | 広島県 | 深水信子 | |
忘れいし風欄白き花つけて古里隠岐の匂いを放つ | 島根県 | 安部歌子 | |
取木して父の殖やしし隠岐石楠花金婚記念に父母配りぬ | 島根県 | 芦田芳子 | |
松籟に蹴鞠る音の紛れつつ海士町はいま石蕗の花咲く | 東京都 | 石原 翠 | |
御所跡へのぼりてゆけば樹々の間に見えて入江の潮のかがやき | 兵庫県 | 谷村貞子 | |
佳作 | 隠岐目指す船の左舷に島出でて秋日輝く雲ひたり | 富山県 | 高田鉄雄 |
後鳥羽院の御歌譜じて見放けたる隠岐の島山時雨けむる | 大分県 | 高倉桂子 | |
梟の数も減りたりこの島にランプ灯りし頃をわれは知る | 埼玉県 | 保泉一治 | |
幼き日御衣と言いし京言葉折々思う流人の島に | 島根県 | 高梨花子 | |
隠岐を目指す船に初めてわが見たりしろがねなして空飛ぶ魚を | 東京都 | 鹿野幸子 |