東に中海、西に宍道湖と水の都として知られる城下町松江は、京都、金沢とならんでお茶どころとしても有名です。
風流茶人として名高い、七代目藩主の松平不昧公以来の伝統と精神を受け継ぎ、松江では茶の湯の習慣が今も暮らしに息づいています。ここでは緑茶を飲むように日常的に抹茶が飲まれているのです。

松江のお茶の消費量は全国平均の5倍、和菓子の一世帯あたりの購買量は日本有数で全国平均の1.5倍に達すると言われるだけあって、おいしい和菓子がたくさんあるのは当然のことですね。
松江の和菓子は薄茶にあうように作られているため、その優美な姿と繊細で上品な味わいは、お茶をたしなむ人からも銘菓との折り紙をつけられています。
1989年には、松江で菓子博覧会が開催され、松江の和菓子をさらに有名にしました。

茶道「不昧流」の創始者でもある不昧公は、菓子にもうるさく、御用菓子司に作らせた菓子が数多くあります。茶会の記録には実に52種類もの菓子の名前が記されています。
当時の菓子を復刻させたものや、それらにちなんでつくられた多くの銘菓が、今日も「不昧公好み」として松江の人々に愛されているのです。