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〜仏事のための精進献立(参考料理)〜 |
「精進料理のポイント」 |
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■1.野菜料理 |
野菜料理の調理方は、一の食事における栄養の調節を計る目的なもので、なるべく
淡白に調理されることを主眼とするも、料理の組み合わせによって、又は食事者の嗜好
によって、一概にそう極めることを得ないのであります。
但し食事を通じて、濃厚な料理の多く献立てられる場合は、できるだけ淡白な野菜料理
を供することにつとめたいです。 |
■2.焼きもの(前盛の野菜料理) |
焼きものはどんな場合でも、外から高い熱を与えて食品の表面を固め、食品自身の
うま味や栄養分を外へ逃がさないようにするうえに、適当な焦げ味と風味をしみこませ、
尚かつそれに香気をもたせ、とてもおいしく出来る料理方です。
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■3.揚げもの(てんぷら) |
揚げものの代表的なものは、日本料理では天ぷらでしょう。
天ぷらは300年くらい前、長崎に伝来した欧風料理が日本風に変化したものだと伝えら
れています。その素材(種)は近海・河川に楼む小魚類と水気の少ない野菜類を主材料
として用いられています。今、天ぷらは日本全国の人に好まれて、日本全国至るところ
で賞味されています。代表的なものは海老・アナゴ・鮎・いか、その他白身の魚や貝類
など。野菜類では、生椎茸・松茸・茄子・かぼちゃ・さつま芋・玉葱・ピーマン・にんじん・
しそなどがあります。
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■4.米 |
・炊き方/昔は初めどんどん中ちょろちょろ、ぐつぐつ煮えに火を引いて三尺さがって
猿眠り、親が死ぬとも蓋とるな。
今の時代はボタンひとつで・・・・ゆっくり寝ましょう〜
・お粥/ お米はよく洗って一晩水に漬け、米の5〜7倍の水を入れて火にかけます。
お釜は小さめのもので炊きます。強火にかけ沸騰したら火を引き、煮こぼれないように
米粒が上から下へ回るような火加減にします。40分ほど回転させ、火を消して5分ほど
蒸らします。塩を入れるときは火とめる直前にしましょう。
・すし飯/水分を少なめに、少し硬めに炊きます。熱いうちにお酢をかけて、急激に冷
すと、酢が米をしめて味がよくつきます。 |
■5.豆 |
・黒豆/柔らかに仕上げるには少量の重曹、色よく仕上げるには古釘をいれると良い
といわれています。
・大豆/大豆は畑の肉といわれるほど、たんぱく質があります。加工食品には、納豆
きな粉、豆腐などがあります。ポットの湯の中に豆を入れておくと数時間で柔らかくな
ります。それを煮ると早くできます。
・小豆/他の豆と違って、水につけておかず、直接煮ます。これは小豆の皮が吸収に
不向きで水につけておくと皮が破れて味そのものに影響を与えるからです。
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■6.豆腐料理 |
・豆腐/塩水に20〜30分つけておいて調理すると、煮くずれしにくくなります。
・高野豆腐/天然のお高野のもどし方は難しかったですが、今は簡単にもどります。
たんぱく質の供給源として重宝し、年中使えます。ボールの中に高野を入れ、小さな
落とし蓋をして、直接湯が高野にかからないよう注意しながらもどします。水が濁らな
くなるまで押し洗いをします。 |
■煮物のメモ |
精進料理のだしは「干椎茸」・「だし昆布」で味付けします。 |