健康的と考えられている和食には実は食塩の摂取量が増えてしまうという弱点があります。実際に日本人の1日あたり平均食塩摂取量は男女ともに厚生労働省が定める目標値よりも高く、減塩は急務の課題と言えます。
この課題の救世主となるのが「乳和食」です。
「乳和食」は料理家・管理栄養士の小山浩子先生が試行錯誤を重ねながら、牛乳のコクと旨味だけをかしこく活用し、牛乳の味やにおいが気にならないようにしながら、利用されている食材本来の風味や特徴を損なわずに、食塩やだしを減らし、美味しく和食を食べてもらう調理法です。
減塩することで薄味になってしまう課題を牛乳のコクと旨味が補うことで、食事がもの足らず短期間で断念してしまう減塩生活を長期に渡ってサポートします。
また、和食ではカルシウムが不足しがちです。牛乳のカルシウムは他の食品と比べて吸収率が高く(牛乳:約40%、小魚:約33%、野菜:約19%)、カルシウムを効率よく摂る最良の食品と言えます。
乳和食について、詳しくはコチラ!
食塩の摂り過ぎは高血圧の最も大きな要因のひとつです。そのため減塩は高血圧の予防になるだけでなく、改善にもつながると言われています。
実際に減塩すると血圧が下がることがすでに多くの研究で証明されています。
日本高血圧学会「減塩委員会報告2012」では、中等度の減塩の降圧効果を調べた介入試験のメタ解析の結果を報告しており(図1)、高血圧患者が1日の食塩摂取量の中央値9.5gから、5.1gに減塩すると、血圧が平均5.0/2.7mmHg下がるという結果がでています。また、正常血圧者でも食塩摂取量を1日に4.4g減らすと、血圧が2.0/1.0mmHg下がる結果となっています。もちろん、食塩摂取量の変化に対する血圧の反応には個人差がありますが、高血圧患者、正常血圧者ともに減塩の程度と降圧の関係は直線的で、減塩によりその程度に応じた降圧が期待できると思われます。
乳和食はただ単純に牛乳を加えるだけではありません。
小山浩子先生が試行錯誤を繰り返す中で確立された5つのミルクマジックが牛乳の味やにおいが気にならない、おいしい乳和食を生みだしているのです。
解説文の参照及び引用文献等/〜おいしい減塩法〜乳和食のすすめ[公益社団法人 日本栄養士会 発行]、
〜目からウロコのおいしい減塩〜乳和食[小山 浩子/著]、
一般社団法人 Jミルク 編集・発行「牛乳・乳製品の知識」、
一般社団法人 Jミルク「乳和食サイト(http://www.j-milk.jp/nyuwashoku/)」