中国留学館/留学生コラム「徒然大連

「徒然大連 その18〜明鏡止水、軽薄短小〜」(2006年07月15日/更新)
西安をとても気に入ってしまい、ずるずると無為に過ごす。
小汚い土産物がずらりと立ち並ぶ、絶対にボラれそうな路地をぶらぶら。すると、人の良さそうな恰幅の良いおやじが、薄汚い小箱を大事そうに抱えて、ニコニコと同じツアーの人に自慢していた。

ほら見てごらん、とってもオリエンタルだろ? 僕は一目見て、こいつは掘り出し物だと確信したね!僕はなんてラッキーなんだ。ニコニコ。

ってな感じだろうか。
私は、あんなに薄汚い小箱を大切そうに撫でているおやじを見て、つい嬉しくなって、にっこり。
きっと高値で買ったであろう薄汚い小箱。店の人もおやじも通りすがりの私でさえも、ハッピー。そういう、キラッと輝く瞬間ってあるんだよね。

西安を発つ日、宿の1回3元のシャワーを借りた。その浴場は、寒い廊下をずっと歩いた先にあり、滞在中何度か利用したが、その日は私のなりがあまりにも薄着だったのを見かねたのか、宿のお兄さんがコートを貸してくれた。なんとなく警戒する。

折角なので、お兄さんのコートを引っ掛けて部屋に戻り、出発の準備をしていたら、お兄さんがコートを取りに来た。
メガネを取った顔がみたいと言われたので、イヤだと言ったら、わざとらしく溜息をし、

残念だ、メガネを取ったほうがかわいいのに・・あとは髪を伸ばすことだね。

などとホザきやがる。その瞬間私の中の憎しみの炎がメラッと湧起った。
その頃(今もだが)、私の髪は驚異的に短く、よく、髪を伸ばさないの、と言われたが、私はそういう男を、基本的に想像力が欠如した単細胞生物だと決めている。
そんな奴は生牡蠣でも食って悶え苦しめばいい。

奴から渡された電話番号の紙切れは、「うふ、ありがとう」と受け取り(にっこり^_^)、そのままベッドの上に(注:目立つように)置いてきた。フン。

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