中国留学館 「留学生連載コラム」__
 
たろうさんの斜め読み大連日記

8月1日 雨のちくもり(実家にて)
2002年10月07日/更新
中国に住んでいて色々中国の人の考え方の理解し難いことがたくさんあるが、そのう ちの一つに日本人の平均値と 中国人の平均値を比較して、その理由を追求すること。

例えば、平均寿命は日本が中国より長いのだが、なぜ長いのか中国の政府研究機関の 人はよくよく研究する。 (個人的には医学技術の差と公衆衛生の差による感染症の影響の少なさじゃないかと はおもうんだけど。) また、日本人の学生の平均の身長が中国の平均を追い越したことがあった。 そうなると、また中国では驚くと同時にその理由探しが始まるそうな。 そんなもの、どうでもいいんじゃぁないかと思うんだけど、中国の人にとっては注目 する事らしい。 日本なら、例えば台湾で平均身長が伸びようが、韓国で平均寿命が伸びようが、根本 的には悪いことではない (当該国においての食料事情、保健事情が改善された証し)ので、特にあげつらえる こともない。 中国も仕事も日本ほどハードに働いている人は日本ほどいないし、仕事のプレッ シャーも平均して 日本と比較にならないので、定年後ののんびりとした生活状況を見ていると、もっと 平均寿命が長くても いいもんだけどね。まぁ、国それぞれ、考え方もそれぞれ。
8月2日 曇りのち雨
2002年10月07日/更新
最近、中国からのやせ薬の問題やら、中国からの残留農薬基準オーバーの野菜につい て日本国内で問題になっているけど、 中国も何を勘違いしたのか、対抗措置として日本製化粧品の輸入に待ったをかけてい るそうな。 (日本のメディアはなんでもっと大きく報道しない?)

今日も中国の新聞には日本か らの輸入昆布に基準値を大きく超えた (どれくらいかは記載されていない)水銀を含んだ昆布があり、広東省のある街の検 査にひっかかったそうな。 あのね・・・・・・・・・日本に輸出している中国製海藻類は大丈夫なの?あんなに 汚れて、発酵したような臭いのする川から 川から取れる海藻類。海の水が緑色になった沿海で取れた海藻類。本当に大丈夫っス かぁ−−−−−−−。 日本に海水のサンプルを持っていったら、重金属類の数値が恐ろしい結果になりゃし ない? 沖合いで取れるような魚はまだしも、沿海部でとれる中国製海産物はあんまり食べな いほうがいいかもしれない。 漁師町育ちのたろうさんは、大連沿海部のグリーン色の海を見て、その色とにおいで 何か悪い予感がしてなりません。
8月10日 曇り
2002年10月07日/更新
わが田舎町にも中国から研修生と言う名目で工場労働の女の子が20人くらい来てい る。 労働条件はもともとの日本のパートさんたちといっしょ。住居が中国のときと同じく 数人で部屋を共有している。 各工場へ仲介の人がいるらしく、その人が日本語が話せる中国の人なので、その人を 介してわが町の工場で働いている。 その子らは買いものにいくのも皆いっしょ。工場にいくのも皆いっしょ。ご飯も皆 いっしょ。 生活を節約するために小麦粉を大量に購入して水餃子を手製でつくって、自活してい るらしい。 田舎町なので、彼女らの生活事情を知ったいろんな人がおすそ分けで食べ物を分けて あげると、とても喜んでいるそうな。 (食べてみて、おいしいと思うかどうかはわからないけどね) でもお互いなかなかコミュニケーションがとれずに、なんとなく距離をおいて生活し ている お休みの日なんかは家の周りでバドミントンをしたりして遊んでいたりして、生活を そこそこは楽しんでいる ようにも見えなくは無い。 企業への研修生の制度は在日期間が2年間なので2年もたてば彼女らは中国に帰国す る。 こんな片田舎に住んでみて、彼女らから見た日本というのはどういう印象に移るのだ ろう? すこし心配に思うこともある。
8月20日 曇り時々雨
2002年10月07日/更新
さぁ中国に帰る前に上京。
必要な食べものはだいたい国際宅急便で既に送付済み。あ とは中国の学生の皆にお土産を買わなくては。 とはいうものの、先日コンビニでお土産用に買った「uno」というカードゲームは 「made in china」・・・・ うーんハワイで日本製のお土産を買ってこられるようなもんになってしまった。 何がいいんでしょうね?W杯があったときは関連グッズで済ますことができたんだけ どね。 日本のマンガとか雑誌あたりにでもしましょうかね。

それにしても今年のお正月くらいは中国関連の書籍がたくさん出版されていたのに夏 になったら中国関連で売れているのは 大前研一さんの本と中国株の本。さすが日本。流行の移り変わりが激しい。 春先に出版されていたのは中国経済を経済のスケール分析を取り扱ったものが比較的 多かったのが、近々は投資の話し一本。 でも本当に中国株で1億円なんて儲かったひとがいるのかね?パチンコと同じで買っ た奴は勝ったことを話すけど、負けたときは 何も話さない。その話しの類ではないかと個人的に疑っているのも事実。まぁ株だ し、博打だから小遣い銭程度なら良いのかもね。 でも中国株も政府高官と証券会社の操作相場だったりしてインサイダー取引などお茶 の子さいさいという噂は耳にする。 高官に安く株を握らせ、その金も証券会社が貸し出し、証券会社が自社でその株を買 い支え、一般投資家に買うよう進めて 株価を一時的に急激に上げる。その後高官に握らせた分をまず売り切り、その利ざや 分を高官に渡す。その後で自社購入の分を 株価が購入したときぐらいのレベルになったところで売却。政府高官と証券会社は無 傷。 火傷を負うのは一般投資家。しかし所詮は博打。一般投資家も購入した以上は抗弁で きない。 政府高官は合法的に株を買い、合法的に売却益を得ているので処罰の対象にはならな い。 証券投資の監視団体も無いらしいので政府の特定の部署が特に問題としてあげなけれ ば、表面化する危険性も少ない。 まぁ日本にも同じようなことはよくあります。世の中、上手くできているようです。
8月22日 くもり
2002年10月07日/更新
大連水産学院から東京水産大学に留学している、元の相互学習相手と5ヶ月ぶりに 会った。 日本に行く前に彼女へは日本の便利さや街中の充実していること、場所によっては中 国人というだけで日本人から差別される可能性の あること、授業についていくために英語も勉強が必要なこと細々と話したが、それが ことごとく当たっていたそうな。 特に日本の便利さ、日本の人の親切なこと、日本の食事(その子が納豆が大好きに なっていたのには驚いた)に感激しているみたいで、 そのことを中国に住んでいる親に電話で話してもなかなか信じてくれないらしい。 親は今でも日本人からいじめられていると信じているらしく、残酷な生活を強いられ ていると思っているそうな。 うーん、知らないというのは恐ろしいこと。 それはそれとして、彼女も納豆も美味しいって言っているし、カレーも好きになった そうだし結構、順応性があるみたい。 会ったときに喫茶店に入ったんだけど、お会計の時にご馳走様と言って、ペコッとお 辞儀するようになってたので、日本の礼儀方法も 誰かに教わったみたい。 元気そうだったし、彼女の生活も順調でなによりなにより。ひと安心。
8月24日 晴れ
2002年10月07日/更新
昨日、今日は日本の本屋をうろうろ。前回は中国関係の本ばかり、張り切って買って 持っていったら、現地で朝から晩まで中国漬け になったせいか、たまには中国に関係ない本も読みたくなったので、今回は少し中国 と距離をおいた本を探すことにした。 (しかし戦前の大連の写真がたくさん載っている井上ひさしさんの「大連」という本 を発見。それは即購入。) 東京駅前の八重洲ブックセンターへ でも本ってかなり重いもので、中国語の参考書、辞典、関連書籍で今回も鞄のなかは 一杯。背中のリュックにはノートPC。 重いこと重いこと。いつものことながら、移動に体力をつかうので結構ヘロヘロ。筋 肉痛もチラチラ。 明日はいよいよ大連へ。さぁまた、あの生活だ・・・・・・・
8月25日 晴れ
2002年10月07日/更新
淡々と大連に戻ってきた。今回は偶然にも水産学院留学中のF君と飛行機がいっしょ だったので、割と気が楽だった。 大連に到着してもなんの感慨もなく、「あーっ、着いてしまった・・・・」って感 じ。もうこの往復も慣れたもの。

今日の大連の空港は午後1時くらいについたせいか、検疫の人もいない、持ち込む荷 物のチェックもザル。 すこし拍子ぬけの感じ。おそらく昼食時間だったからかなぁ。 この国は何度も書くようだが、やることが極端な国。取締りを鬼の形相で行う期間や 部署もあれば、ザルの期間、部署もある。 どれにぶつかるかは、おみくじに近いものがある。まぁ今回はラッキーだったよう だ。 外にでると、タクシーがたまたまであろうが悲惨なほどいない。運転手に有利な状況 で、結局乗り合いになってしまった。 まぁ韓国で乗り合いタクシーに乗るのはなれているので、行き先と価格交渉でなんと か1台確保。 (ここしばらく中国語も会話で使っていなかったので、多少不安であったけど、なん とか通じた。しかもボラレなかった。) 無事、帰寮。また中国語の勉強を頑張らなくては。
8月29日 晴れ
2002年10月07日/更新
大連に帰ってきて案外暇かなぁと思ったら、さにあらず。
新しく理工大学に留学して きた子達からの問い合わせやら、 彼らを見るに見かねて銀行やら旅行代理店やら学校の事務室やら公安局やらに連れて いって通訳代わりで、昨日は昨日で1日丸まるつぶれた。 今日は今日で、前の学校の先生に頼まれていた中日辞典を届けたり、なんやかんやい ろんな人とのお世話をして1日過ぎた。自分はまったく損な性分なのかもしれないとつくづく感じる。

さてさて、新しく留学してくる人にとって最初の悩みは授業の選択。自分がどのレベ ルにあって、どこのクラスが自分にあっているのか なかなかわからない。というのも日本で勉強を1年なり2年なり勉強していて文法的 な部分ができているひとでも肝腎な「ヒアリング」が 現地中国の人の話すスピードについていける人ってあんまりいない。 なので文法では中級のクラス、ヒアリングと会話は初級クラスという複雑な状況に陥 ることが多い。 たかだか1年の経験で言うのも僭越ながら、個人的に勧めるのは中国語の学習経験が あるなら少し難しいクラスに無理やりでも上がること。 ヒアリングは授業とマンツーマンの相互学習を3ヶ月くらいやっていくとかなり改善 はされるので、当初は先生の授業内容もなかなか 口頭説明では理解できなくとも教科書上の説明でなんとなくは理解できる。 それがヒアリングがなれてくると段々口頭説明も理解できるようになるもの。 すこし厳しい条件だけど知らず知らずのうちに実力が向上しているのが後になってわ かる。これ実感。
8月30日
2002年10月07日/更新
たかだか1ヶ月ちょっと大連にいなかっただけで、知らない店ができている。今日驚 いたのは百年城という4月にオープンした ショッピングアーケードの中になんと「プラダ」と「バーバリ」のお店がオープンし ていた。 確かに大連にはとてつもなくお金持ちという人もなかにはいるが、経営が成り立つほ ど販売できるのか???? まぁ店員さんの給与が低いから、粗利が高い分だけなんとかなることはなるのかもし れないが・・・・大連も最近はブランド物を販売しているところがホテルの中だけでなく、こういった ショッピングアーケードにも でてくるようになってきた。やっぱりお金もちが増えてきてるのかもね。

そういえば先日、水産学院のF君と新しくできた日本料理店「若竹」というところで 昼食をとった。 ここもすぐ近くにある「海の郷」というところの料理長さんが独立して作ったお店な んだが、街中の日本料理屋さんの中でも 上々の出来栄え、部屋の内装、料理の味と種類、接客、価格。久々に納得のいくお 店。 ああこんな感じの一品料理が食べたかったんだと思うようなものがある。長くやって もらいたいと思う店。 (店の外見、内装で高い店に見られそうですが、他の日本料理店と比べてもそうでも ないので、念のため。)

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