|
坪○○万円…」と言われた後で、「ソレは別途、コレも別途…」
一般に、大工や工務店等で「坪○○万円で、うちは安い」というイメージをつくりたがることが多いが、“別途”というものがあるので注意してはしい。「設計図書」ができていれば、工事に含まれものは何、含まれていないのは何と、いつでも、誰でも明示できるものであり、逆にそれができるから「設計図書」なのである。
逆に買手が、別途にする場合もある。例えば、買手の知人が電気照明器具関係にいるので照明器具は別途に、ということもある。問題は、その器具が現場に届いたとき誰が確認できるか、誰が施工するのか、取付金具はどうするのか、などが不明確では施工はできない。わかりやすく貰えば、例えば1万円の照明器具を7千円で買ったとする。その器具を現場に運搬するのに運賃がかかる。そして、工手中に届いたとき誰が確認できるか。あるいは、工事中で、まだ配線もできないうちに届いた。工事のじゃまだから別の場所に置く、数日経ってつけたらつかない、切れていた。送った方は、そんなはずはない、と言う。
また、天井に付ける時には天井に宍を空けたり、器具が落ちないように下地に重さに耐える補強をしなければならない。
現場の電気屋も大工も、その手間賃は含まれていないと言う。穴をあけ、付けるのに1,500円が必要という。
一般に(照明器具以外でもそうだが)見積書に上代(カタログの定価表に記載されている価格)の値段は書かない。
特に設計事務所がチェックする見積書には、上代の何%かを引いた金額を出し、そのかわり、施工代を明確に出す。
だから1万円が7千円で入ったとして、その運搬、施工および責任を考えると3千円の得にはならないことが多い。
一般に「タダでもいい。お宅だからサービス」ということは、あり得ない。それを言われても、チェックする人がいないから、そういう言い方がまかり通ることが多いのである。
|
|