1.背景


 食品による事故は種々の対策が行われているにもかかわらず、依然として多く発生

 しています。最近では、O -157の流行で安全性の要求はさらに増してきています。

 そういった背景の中、NASAの宇宙食の安全管理による製造システムの手法として

 開発されたHACCPの思想がアメリカの食品工業規格として導入された後、ヨーロ

 ッパでも1995年に導入され日本でも1996年5月に「食品衛生法」が改正さHACCP

 の思想が導入されました。今や、大手スーパーや外食産業をはじめ多くが生産業者

 や納入業者にHACCPの導入を要請していると聞きます。手法の項目のある「記録の

 維持、管理」PL法対策にもなり、消費者や取引先に信頼を得るために食品の安全性

 を明確に打ち出す企業は増えています。                    

2.ハードとソフト両面の対策


ハード

  1. 保管場所、作業室、製造設備のサニタリー計画

  2. 作業室の行程による間仕切り

  3. 作業室に密閉化

  4. 更衣室、手洗い設備、エアーシャワーの設備

  5. 工場の湯・湿度のコントロール

  6. 無菌エリア対策

  7. 試験室と試験設備

ソフト

  1. 設備の掃除と消毒

  2. 食品の洗浄と消毒

  3. 作業員への衛生教育

  4. 作業員の健康管理

  5. 入室、入庫の管理

  6. 製造設備、機械の定期点検

  7. 製造行程のチェックと記録

  8. 計画に基づく検査

  9. 苦情収集と処理