小動物の育て方

育て方 (3295 バイト)

モルモットの飼い方

タマゴに手足をつけたような、ずんぐりした体のモルモット。もともとは南米ペルーのテンジクネズミをペットにしたもので、げっ歯目テンジクネズミ科です。性質がたいへんおとなしく、めったに人に噛みつくこともないので、子供たちの友達として最高です。とても臆病なので、静かなところでやさしく世話をしましょう。

●イングリッシュ種
毛が短くて、つやつやしています。モルモットの中でいちばん多く飼われている種類です。

●アビシニアン種
イギリスでペット用につくられた種類です。全体がかたい巻き毛で覆われています。

おしゃべり好きのさびしがりや。
 モルモットはおしゃべり好きで、よく鳴き声で気持ちを表現します。かまって欲しくて甘えるときには「ミューミュー」、怒ったときには「キーキー」を鳴いて毛を逆立てます。でも、もともとおとなしい性格ですから、怒ることはあまりありません。
 また、さびしがりやで、何匹かを一緒に飼っても仲良く暮らします。ただし、オスとメスを一緒にするとすぐにふえ、オス同士だとケンカをして弱いものがいじめられてしまいます。メス同士や、オスでも兄弟のものを小さなうちから一緒に飼うのがよいでしょう。もちろん1匹でも大丈夫。人間が相手をして、さびしくないようにしてあげましょう。

ゲージの作り方
高さはあまりいりませんが、金属製で床面積の広いゲージが向いています。
中に「ハムスターの砂」などを入れたトイレをすみに置きます。
中で休めるような部屋を作ってあげましょう。
ゲージの下(トレーとの間)にはペットシーツを敷いておくと清潔で、掃除も手間がかかりません。
いつでも新鮮な水が飲めるようにしておきます。
モルモットは広いところで遊ぶのが大好きです。なついてきたら、毎日1時間くらいゲージから出して、一緒に遊んであげてください。
モルモットの持ち方
小さなモルモットは、片手でお腹をすくい上げるようにして持ち、大人のモルモットは背中側から両手で、脇の下を抱え上げます。
抱くときには、モルモットのお腹と人間のお腹を合わせるようにして、片手でお尻を支え、もう片方の手を背中にあてて安定させます。
飼育のポイント
エサは朝夕2回、時間を決めて
 モルモットはハムスターやリスのようにエサをためる性質がありません。エサは“モルモットのまんま”のほかに、新鮮なキャベツやニンジン等の野菜を朝夕2回、時間を決めて与えるようにします。夜行性なので、夕方は多めにしましょう。

ビタミンCやわらも、忘れずに
 モルモットは人間と同じで、体内でビタミンCを作ることができません。ビタミンCをたくさん含んだ野菜や果物(サツマイモ、イチゴ、ミカン、リンゴ等)を毎日与えるようにしてください。また、わらや干し草、にぼし、小鳥用の塩土なども時々忘れずにあげましょう。

ゲージは静かなところに
 モルモットはとても臆病で、ちょっとした音にもおどろいて、まわりをきょろきょろと見回します。ゲージはなるべく静かな場所に置いてあげましょう。

2日に1回はお掃除を
 モルモットは、よく食べる分、ゲージも汚れがちです。2日に1回はシーツやトイレを取りかえ、週に1回はゲージやトレー・エサ皿などもきれいに洗ってあげましょう。

モルモットのふやし方
 モルモットのメスは約45日、オスは約60日で大人になります。繁殖は1年中可能ですが、過ごしやすい春か秋がよいでしょう。妊娠期間は平均68日で、1度に2〜4匹の子を出産します。体格の割には妊娠期間が長く、赤ちゃんは生まれたときから毛もふさふさ生えていて、大人をそのまま小さくしたようです。

1メスが発情したらお見合い
 メスは発情すると、落ち着きがなくなり、生殖器が赤くはれて開いてきます。そうなったら、メスをオスのゲージに入れてお見合いをさせましょう。

2巣材を入れて、栄養食を与える
 ゲージに巣材を入れて、メスが巣づくりを始めたら、妊娠したしるしです。妊娠したメスは、オスとケンカをすることがありますので、別々にします。メスにはいつもより多めのエサとチーズやゆで卵などを与えて十分な栄養がとれるようにします。

3生後5週間で親から離す
 赤ちゃんは、生まれたときから毛も歯も生えて、目も開いています。1〜2時間すると歩き出し、お乳を飲み始めます。生後数日間は母乳が中心ですが、すぐにエサを食べるようになりますので、牛乳に浸して軟らかくしたモルモットのまんまや野菜を与えてください。生後5週間くらいたったら、親から離します。