|
 |
 |
皆様方には、おすこやかに新しいよき年をお迎えのことと拝察をいたしております。
旧年中は、島根県印刷工業組合の運営ならびに事業活動に対しまして、格別のご理解とご協力を賜り、厚く御礼を申し上げます。
さて、昨年のわが国経済を振り返ってみますと、ご案内の通り、長引く景気の低迷のもと、依然として、出口の見えない大変厳しい一年でございました。わたくしども中小印刷業界にとりましても、様々な課題に直面した、まことに厳しい試練の年でございました。わたくしども業界は、引き続き山積する様々な課題をかかえたまま、新しい年を迎えたところではないかと存じております。そのひとつが、「デフレ不況」が深刻化し、需要が減少する状況のなかで、市場の論理とは申せ、全国的レベルで横行した「価格破壊」とも言えるような価格競争の激化でございます。平成14年度の全日本印刷工業組合連合会の事業企画および基本方針に明記されておりますように、本年こそ、健全な企業の存立と業界の発展をめざして、公正で健全な競争環境にむけた秩序ある企業行動・企業論理の再構築が、わたくしども業界全体にとりまして、まさに急務の課題ではないかと存じます。
また、昨年8月に入りまして急浮上いたしました印刷用紙の値上げ問題も、引き続き、大きな課題となっております。ユーザーの立場を無視した製紙メーカー側の一方的な値上げ通告に対しましては、今後とも、厳しく糾弾してゆかざるを得ません。しかし、同時に、紙流通業界の皆様方とは、多年にわたって培ってきた相互の信頼関係を大事にしながら、今後とも良きパートナーとして、共存共栄の精神で対処してゆくべき課題ではないかと存じております。
また、電子政府の実現と電子自治体の構築をめざす、いわゆる政府のIT戦略本部の揚げる「E−JAPAN戦略」に象徴されますように、わが国社会の急速なIT化・デジタル化の進展に対しましても、わたくしども業界として、いかに対応してゆくべきか、本年もまた、引き続き大きな課題であると存じております。
このような業界をとりまく様々な課題に対処するうえでも、島根県印刷工業組合といたしましては、今後とも、全日本印刷工業組合連合会との緊密な連携のもと、4年目を迎えました「2005計画」を軸に、事業活動の積極的な推進を図ってまいりたいと存じております。また、今後とも、業界における一層の人材の育成とレベルアップを図ってゆく観点から、人材高度化支援事業の助成にもとづく各種のセミナーを積極的に開催してまいりたいと存じております。
業界をとりまく大変厳しい経営環境のなか、わたくし自身まことに微力ではございますが、組合員相互のさらなる団結と協調のもと、組合員企業と業界の勝ち残りのため、鋭意努力してまいる所存でございます。どうか、皆様方には、島根県印刷工業組合の運営ならびに事業活動に対しまして、本年も変わらぬご理解とご協力を賜りますよう、あらためてお願いを申し上げます。
皆様方の一層のご健勝とご多幸と、各組合員企業の今後の益々のご繁栄を祈念申し上げ年頭のご挨拶といたします。
|
 |
 |
旧年中は、当会の運営につきまして格別のご支援ご協力を賜りましたことに厚く御礼申し上げますとともに、本年もよろしく指導賜りますようお願い申し上げます。
さて、昨年は私ども中小印刷業界にとっては誠に厳しい年でもありました。デフレ不況が長期化し需要が減少する中で、破滅的ともいえる価格競争が横行し、健全な企業の存立と業界の発展を危うくするなど、公正で健全な競争環境にむけた業界秩序再構築がまさに急務となりました。また、印刷用紙の一方的な値上げはデフレ下では考えられない事態であり、製紙メーカーや流通のユーザーを無視した経営姿勢は、今後とも厳しく糾弾していかなければなりません。さらにIT対応も待ったなしでありました。電子入札や電子商取引が広く取り入れられるなど、受発注の形態も大きく変わりつつあり、経営資源の乏しい中小企業にとってはまさに悪戦苦闘の1年でありました。それだけ無事に新年を迎えられたことに格別な想いがあるかと思います。
本年もまた、残念ながら不況下の幕開けとなりました。政府や日銀などは日本再生に向けて様々な政策を講じつつありますが、経済が好転し景気が回復する見通しは依然として不透明であり構造改革による痛みだけが先行しつつあります。一日も早い活力ある日本経済の再生が待たれるところです。
一方で経済のソフト・サービス化へのシフト、IT化への進展、規制緩和、空洞化とクローバル化など、経済社会の変化が急激なだけに、印刷ユーザーである産業界にあっては、生き残りをかけた企業の統合や再編が進められ、他方では破綻による市場からの脱落など、市場による選別が進んでいます。印刷業界もまた自ら環境変化に対応し、個性と特徴のある印刷企業として経営計画を確立し、企業を存続させ勝ち残っていくための洞察力と先見性が何より求められています。
このためにも全国日本印刷工業組合連合会では、4年目を迎えた「2005計画」を軸に「共創ネットワーク」の軸をさらに広げ、引き続き2005計画で揚げた諸事業を全力で推進してまいります。経営資源や小規模であるが故のハンディを組合という組織力を通じて克服し、新たな時代に対応した基盤づくりに邁進し、組合員企業と業界の勝ち残りを進めていきたいと念願する次第です。
本年もなお厳しい状況が続くと思われますが、皆様のますますのご健勝と企業のご繁栄、そして中小印刷業界の発展を祈念申し上げ新年のご挨拶といたします。 |
|