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十神山
十神山全景 安来十神山はとかみやまと読み、『出雲風土記』では研神(とがみ)山と呼ばれ十柱の神々をまつったことからその名が由来するといわれています。
 歴史的には室町時代には安来荘を治めていた国人松田氏の居城がありました。京から始まった応仁の乱により幕府や将軍の権威が失われて、この安来も富田城を居城とする守護代尼子氏との間で戦場となりました。激しい戦いの末、尼子清貞が松田氏を倒し十神山城は落城しました。
 尼子氏の支配下では尼子十砦の一つとして重要な位置を占め、その後毛利氏の出雲攻めでは、中海の制海権をめぐって再び攻防の拠点となったが、児玉水軍により落城し、毛利元就の支配下となりました。その後徳川政権下、1615年一国一城令により廃城となりました。
 標高92メートル程の小さい山ですが、安来港対岸から望む十神山は美しく、『安来千軒、名の出たところ、社日桜に十神山』と安来節にも歌われています。簡単な登山としては最適で、登山口は山すそに4つほどありますが、分かりやすいのは会館とかみ前の道路を十神山に向かって行くと駐車場があり、奥に案内板と登山口があります。そこから山頂までは約10分程で、途中小さな祠がまつってあります。
登山道入口
駐車場からの登山道入口
十神山登山道
結構しんどい坂道です
中腹のほこら
とりあえず拝みました
山頂は木々が茂っている為眺望は良くありませんが、自然石の台座と一等三角点の標柱があります。山頂からは裏十神といいますか中十神への道があり中十神を下ると小十神という所もあります。城があった頃からなのか分かりませんが、山全体に道が張り巡らしてあります。そして中海側へ下りるとなぎさ公園として整備されており、砂浜、バンガロー、キャンプ設備等があります。
 なぎさ公園から安来港に向かっては海岸の遊歩道が整備され、波打ち際の散歩を楽しむことができます。遊歩道から安来港へと続き最初の駐車場へと戻れます。
海岸の遊歩道
付近一帯は鳥獣保護区でもあります
十神山の港
対岸に見えるのが日立海岸工場と和鋼博物館です